革染め修理(Color Repair)

当店のお勧めする革染め修理とは?

 バッグや財布、更に革ジャケットなどの革製品は使用していく間に表面の「黒ずみ」、「色褪せ」さらには「細かいすり傷」、「汚れの付着」、「角や裾の擦れ」などが発生してしまいます。ヌメ革を使用している革製品に至っては雨の日に使用すると付着した水滴をきちんと拭き取り手入れしないと「雨ジミ」が発生してしまう事があります。また、日頃使用しないバッグなどに至ってはクローゼットの中にしまったままである日バッグを使おうとクローゼットから取り出した時、「カビ」が発生していたなんてことも。

 こうした経年による表皮部分の修理は「革染め修理」をお勧めしています。

コラム

革製品の表面を綺麗にする修理として革染め修理とよく比較されるのが「革製品のクリーニング」です。

 正直な所、「バッグや財布が汚れてしまったのでクリーニングって出来ますか?」とお問い合わせを頂く事は少なくありません。クリーニングができるかと聞かれれば、結論から言えば、革製品でもクリーニングを行う事は可能ですし、当店では革製品専門でクリーニングを行っている業者も存じております。

 しかし、当店では革製品のクリーニングはお勧めしていません。

当店が革製品のクリーニングをお勧めしない理由

それは、革は動物の皮を加工して作られた物であり、鞣す事で作られる革は鞣す前の皮とは異なり、水分に弱くなっています。その為、雨にぬれたりすると"雨ジミ"が発生したり、更にひどくなると革の質感も変わってしまう事があります。濡れる事を前提に作られていないバッグや財布などの「革製品を濡らして洗う事はやってはいけない事なのではないのか。」という考えに基づいています。その為、革製品の表面を綺麗にしたいというご要望の時には、当店ではクリーニングではなく革染め修理をお勧めしている訳です。

 実際の所、革製品をクリーニングした事で「綺麗になるのか?」と言えば、これが「やってみないとわからない。」としかお応えしようがないのです。革製品に悪影響を与える程の強い洗剤で洗う訳にはいかないので、影響が出ない程度の洗剤で洗う為、"運が良ければ"綺麗になると思って頂いた方がよろしいかと思います。また、財布の様に型紙が中に入っている様な場合、クリーニングを行う事で中の型紙が変形してしまう可能性も出てきてしまいます。

革染め修理の種類

  • 染め直し修理
    • 革専用の染料で染め直し元の色にお直しします。
  • 染め替え修理
    • 数種類の革専用の特殊染料を重ね塗りし色を染め替えます。
  • ツヤ出し修理
    • 特殊な塗料でコーティングすることでツヤを与えます。

注意点
 ・使用されている革によっては革染め修理が行えない場合があります。
 ・スウェード等の起毛素材については、革染めを行うことが出来ません。

お知らせ

2019年10月より、革染め修理についてお客様へのサービス内容を大きく拡充いたします。

  • エナメル素材の染め直し・染め替え修理のご提供

 今までお客様からご相談を受けながら"修理不可"の為に、お力になれなかった「エナメル」のバッグ・財布などの染め直し・染め替え修理サービスの取り扱いを始めました。

  • 染め替え修理の染め替え色の拡充

 今まで、染め替え修理については、黒色、こげ茶色への染め替えのみをお受けしてきましたが、元色よりは濃い色という制限はありますが、お客様の希望する色への染め替え修理が可能となりました。希望色への染め替え修理の不可につきましては、予め染め替え希望の色見本をご提供頂き、工房と確認の上ご連絡させて頂きます。

染め直し

日焼けなどによる色あせてしまった革製品をポケットの内側とか革同士が重なっている場所などを確認し、お客様と元色を探します。稀に元色が解らない場合もありますが、その際は職人の判断で色を決めさせて頂きます。

また、元色を探し当てたとしても、革の状態・種類などによっては、風合いが変わってしまうため、色合いが変わってしまう事がありますので、ご了承下さい。

作業参考例(ビフォーアフター)


染め替え

色あせたり、汚れてしまった革製品の色を濃い黒系の色で染め替えを行います。黒、焦げ茶、濃紺をお勧めしています。

ファスナーの布地部分や内張りが薄い色の場合、黒色に染め替えた場合、縫い目などから黒の染料がにじみ出てくることがあります。依頼品を確認させて頂いた際、ファスナー交換・内張り張替をご提案させて頂く事もあります。

作業参考例(ビフォーアフター)


つや出し

革製品は使っていくうちに、だんだんと表面の艶が失われてしまうことがあります。そのような状態の場合は革に栄養を与え、艶を取り戻します。
クロコダイルやリザードの艶出しや、普通の革もツヤ出しの加工を施すことができます。
サンプル写真はございませんがツヤを消してマットなお仕上げも可能です。

作業参考例(ビフォーアフター)


このホームページを見て、よし!私のバッグも革染めして生まれ変わらせよう!と思って頂けたとしても、一番の心配はそのお値段ですよね?。
革染めにつきましては、ご依頼品の大きさに応じて基本価格が決まっていますので、安心してお預け下さい。

革染め修理の価格

サイズSサイズMサイズLサイズ
~450mm450mm~700mm700mm~
染め直し18,000円(税別)21,000円(税別)26,000円(税別)
染め替え(黒・こげ茶)18,000円(税別)21,000円(税別)26,000円(税別)
サイズSサイズMサイズLサイズLLサイズ
~350mm350mm~600mm600mm~900mm600mm~
染め替え(希望色)25,000円(税別)30,000円(税別)35,000円(税別)40,000円(税別)

●エナメル素材の革染め

サイズSサイズMサイズLサイズLLサイズ
~350mm350mm~600mm600mm~900mm600mm~
染め直し32,000円(税別)38,000円(税別)44,000円(税別)50,000円(税別)
染め替え36,000円(税別)42,000円(税別)48,000円(税別)54,000円(税別)

表革の状態によって価格が変動する事があります。
スウェード等の起毛素材については、革染めを行うことが出来ません。

ドクターレザーおかざき で承った革染め修理事例

トッズ財布染め直し1

・【TOD'S】長財布・染め直し
角が擦れて全体的に黒ずんできてしまった為、染め直し修理・・くわしくは「こちらから

ノーブランド染め直し1

・【NONBRAND】バッグ・染め直し
遺品として頂いた鞄を再生させてあげたいと染め直し修理・・・くわしくは「こちらから

シャネル修理事例3

・【CHANEL】バッグ・染め直し
表革の色が色褪せて変色してしまった為、元色に染め直し修理・・くわしくは「こちらから

ビフォーアフター4

・【A&G】長財布・染め直しひび割れ・擦れが目立つようになりキズ消し&染め直し修理・・くわしくは「こちらから


そんな傷ついてしまった大切な革製品を見て、
今までの時代でしたら、捨てて新しい物を購入していたかもわかりませんが、
昨今、声だかに叫ばれている『ECO』の時代に捨ててしまうのは・・・
これからの時代、キーワードは『再生』です。

新品と同じくらいの修理代なら、新品に買い替えるというのではなく、今まで使ってきた革製品へのご褒美も含めて、綺麗に再生させ新たな相棒として使っていきませんか?



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