今回紹介させて頂く修理事例は、鞄(ポーチ)の内張張替修理になります。
ご相談内容
奥様のポーチの内張がボロボロになってしまったんだけど、これって治る？とご主人様がお持ちになりました。
ポーチをいったんばらして、元の様な内張の形にすると非常に修理代が高くなるので、当店としては、シワは発生してしまいますがシャンタン地で袋状の内張を作った上でポーチに落としこむ修理がお勧めなので、両方のお見積りを出させて頂きますので、奥様と検討して下さいとお伝えさせて頂きました。お勧めさせて頂いた落とし込みタイプの内張交換修理のお見積りを選んでいただき、修理させて頂きました。
依頼品の修理内容
依頼品のポーチの内側を見てみると、合皮の生地が劣化してボロボロになっていて、まるで内張がなかったかのような感じになっています。まぁ、他のブランドで良く発生してしまう「べた付き」に比べれば使えないこともないですが・・・・。
ちなみに、ボロボロになった合皮を触っただけで、どんどん細かくバラバラになってしまいます。完全に合皮としての役割を果たさない状態ですね。
縫い合わせ部分をみると、合皮が挟まっているのが分かると思います。本体の革と内張の合皮を一緒に縫い合わせているので、内張にシワがよる事がないピシッとした内張になるわけです。内張を張替する際に、当然こういったシワの無い様に修理することも可能ですが、当然手間がかかる為修理代は高くなってしまいます。この辺りは、お客様のご希望に沿った修理が可能ですので、是非内張張替を検討する際にはお尋ねください。
修理前の依頼品の状態
修理完了
お預かりして4週間、修理完了した依頼品が当店に戻ってきました。
袋状の内張に変更したので、多少ゆとりのある感じになっていますが、ベージュ色のシャンタン地もこのポーチにあっているのではないでしょうか。
日本国内で使うには、個人的にはシャンタン地の内張の方が使いやすいと思っているので、是非これから使い込んでほしいところです。
修理完了後の依頼品の状態
上記の合皮の写真を見て頂いてもわかると思いますが、元々がベージュ色だったので、違和感なく仕上がっていると思います。
基本的には元色に合わせて修理をさせて頂きますが、内張の色を変えたいというお客様の要望も多く、修理担当の職人とも打ち合わせをさせて頂き、基本色9色を設定しましたので、その中から気に入ったシャンタン地の色をお選び頂けます。
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